気鋭のファッションディレクターが語る

「アスペジM65」が最高の相棒たる理由【ASPESI SNAPS––奥州谷知宏】

M65
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1969年にイタリア・ミラノにて創業し、オンオフで重宝する“最上級な普段着”をキーワードに上質なデイリーウェアを展開するASPESI(アスペジ)。そんなアスペジの象徴と言える名作が「M65フィールドジャケット」です。このアイコニックなアウターが、様々な分野で活躍するキーパーソンのライフスタイルをどのように満たすのか、キーパーソンが袖を通す多彩なシーンのSNAPを通じてご紹介します。

今回お話を伺ったのは、大人のモダンドレススタイルを提案する「CATAMARAN」のディレクターを務め、SNSなどでも多くのファンから支持される気鋭のディレクター、奥州谷知宏さん。自身の仕事哲学や休日での過ごし方について、そしてご自身のライフスタイルを通して「M65フィールドジャケット」がどのように活躍してくるのか、奥州谷さんに語っていただきました。

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Profile

奥州谷 知宏
1983年10月東京生まれ神奈川育ち。ユナイテッドアローズなど大手セレクトショップに長年勤務し、アシスタントバイヤー、VMDなどを歴任し独立。2024年春よりテーラードウェアを中心としたブランドCATAMARANをスタート。また、インスタグラムやYouTubeにて、自身の着こなしのスタイルを発信し、多くのファンを獲得している。
Instagram:@tomo_ohshu
YouTube:奥州谷知宏

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ブランド設立から約1年、いい緊張感に包まれる日々

「CATAMARAN」を立ち上げて約一年になるでしょうか。大変ありがたいことに、今までYouTubeやSNSで装いについて発信していたのをご覧になった方からたくさんご連絡をいただき、多くの方に「CATAMARAN」の服を納品させていただきました。私のカスタマーは、主にベーシックな装いはすでに経験していて、ちょっとスパイスを効かせた中級者以上のお洒落を求められる方が多く、こちらもよりレベルの高いファッション提案が求められます。そういう意味では、常にいい緊張感のなかで仕事に望めていますね。

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『M65』は通勤アウターとしてはベストアンサー

お客様にドレス服を提案するという仕事柄、私自身も出勤は基本スーツやジャケットを着用します。ただ、個人的に服装がカジュアル化しつつある今の世の中では、かっちりしすぎる装いは返って浮いてしまうのではないかと……。例えば電車の中できちっとスーツにタイドアップした装いに、コートやアウターまでかちっとした物を合わせたら、ややトゥーマッチな印象になってしまうのではないでしょうか?

そんな通勤時に羽織るアウターとしては、アスペジの「M65フィールドジャケット」は私のベストアンサーと言えます。テーラードアウターのように堅苦しくならず、それでいてシンプルなグレースーツの上に羽織るだけで、程よいアクセントをプラスしてくれる。これが本物のヴィンテージミリタリーのM65だと胸ポケットや肩のエポレットなどのディテールが仰々しい印象になってしまいます。しかしこのアスペジのものなら、男らしさは保ちつつ軽やかに今らしく着ることができます。

M65 オフスタイル
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オフでもドレスマインドを損なわずに羽織れる

休日は喫茶店でコーヒーを飲みながら本を読んだり、服作りのインスピレーションを得るためにブックストアで雑誌や写真集を眺めることが多いのですが、アスペジの「M65フィールドジャケット」はそんな街歩きのアウターとしても非常に重宝します。また、このような歴史のあるミリタリーアウターは、袖を通すだけで知的なムードを醸し出せるのもいいですよね。ウディ・アレンのミリタリーアウターの着こなしなんかは、まさにそんな文学的な雰囲気があります。

それに私自身、カジュアルであってもどこかドレスマインドを感じさせる服装を心がけているということもあって、休日の服装はきれいめのスラックスやニットTシャツなどを着ることが多いんです。そのようなシンプルな服装であっても、サラッと羽織れば様になってくれるのが嬉しいですね。防風性や撥水性もあるので自転車に乗るときのアウターとしてもぴったりです。

ミリタリースタイル1
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ミリタリーウェアへの憧れを、歳を重ねても満たせる

若い頃からミリタリーウェアへの憧れは常に持ち続けていました。特にM65アウターはそれ単体でシンプルなカッコ良さがあり、男心をくすぐります。そんなミリタリーウェアのカッコ良さと、歳を重ねた大人でも着やすいドレッシーさが、絶妙なバランスで共存しているのが、このアスペジの「M65フィールドジャケット」の最大の魅力ではないでしょうか。

それに、ヘビーなコットン生地で作られたヴィンテージのM65とは異なり、ポリエステルとナイロンを混紡した軽やかな生地で仕立てられているので、街で着ても粗野な雰囲気になりません。ミリタリーアウターの名モデルを、このような色気のある機能的な一着へと昇華させる巧みさからは、イタリアブランドの老舗の実力を感じることができます。私にとってもう手放せない相棒のようなアウターとなっていますが、私が手がける「CATAMARAN」のカスタマーにも、ぜひおすすめしたいアウターですね。

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ASPESI M65 フィールドジャケット(65 REPLICA)  / ¥136,400(税込)

ミリタリーアウターの名作であるM65を、ポリエステルをベースにナイロンを混紡した生地で仕立てた一着。緊密に織りあげた生地に熱処理を加えることで、防風・撥水性も獲得。すっきりとした大人らしさを損なわないようにしつつ、ジャケットの上にも羽織れるような程よいゆとりを持たせた、現代的なシルエットも着やすいポイント。

Photo : Ryutaro Yamaguchi / Text:Shinji Hashimoto